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ハッピーに生きたいアラサーゲイ🏳️‍🌈IT系会社員→🇬🇧で大学院生。日々の記録や考えたことなど。

2023年12月:雨が1日中降り続くことはない

気づけば年末。月並みなことばだけど2023年は例年にも増して駆け抜けるように終わった。天気が悪いと評判のイギリスだけど、今日は雲間から太陽が覗いているし、雨が降っても1日中降り続くことはない。

秋学期終了

前回のエントリで5月病(11月病)ぎみですと書いたが、12月に入ってあれは何だったんだというぐらい元気にすごしている。

要因は、

・11月に提出した練習課題で思ったよりよい評価をもらって自信がついた

・リサーチプロジェクトやアジアカンファレンスで自分なりの貢献の仕方が見えてきた

・授業を受けたりその中で先生の話を聴いたり質問しているうちに、「初学者で未経験者だから・・・」みたいなのはやめよう、と思うようになった

・ここに来てよかったのか…と迷う瞬間も多かったのが、来てしまった以上過去の自分の選択を信じて最善を尽くすしかないと考えるようになった

あたりだと思う。

自分で不確実な未来に生きる方向に舵を切ってみた分不安に思うこともあるけど、だからこそ未来のことなんてわからなくて、目の前のことに最善を尽くすのが大事だよね。それが頭だけじゃなくて体感としてわかり始めた2023年でした。

 

1学期終わってみて、1日1日は長く感じたものの、全体としてはすごく早かったなという印象。
授業も9回ぐらいなので日本の大学の1学期より短い。でも、毎回の授業でたくさん論文を読んで(たまに間に合わずノー準備で行ってしまったこともあるが…)授業は非常にインタラクティブで、質問や議論が歓迎されるので日本の大学とは全然違った雰囲気でとても濃かったと思う。最初はわけもわからずとりあえず論文を読んで授業に出て、という感じだったが、少しずつ掴めてきた気もする。

今学期は「人権とは何か?」「人権は普遍的なものなのか?」といった哲学的・抽象的なテーマの授業が多く、概念理解が難しかったり、なぜこんな話を今するのかわからないときもあった。ただ今までなんとなく単純な0か100・AかBか、で考えてたものが実はそんなに単純な話じゃないとか、現在の国際人権システムにも色々な問題や欠陥はあるが、なんというか苦しみながら一歩一歩進んだ結果今があるんだなとかを理解できた。

要するにわからないことをわかったという感じ。

 

年末年始はプラハとケルンに旅行に行き、クリスマスマーケットでホットワインを飲んだり、歴史的な街並みや史跡、大聖堂を見ながら写真を撮ったりした。プラハの整然とした石畳の道路と街並み、装飾的な建築がとてもきれいで、短い滞在ながらお気に入りの街になりました。ビールも安くて美味しかった。

チェコの旧市街のクリスマスマーケット

ケルン大聖堂とホーエンツォレルン橋

ちなみに1月上旬締切の5000ワード程度のエッセイが4つ出ていて、本当はあまり休んでいる暇はないのだけれど、先に遊んでしまうことで残りの時間頑張らざるを得ない状況に自分を追い込んでいる。とか言って年越しはロンドンで友人と過ごすので、頑張るのはまたあしたから…。

 

絶望と祈り

私が来英してすぐにハマスの攻撃への報復という名のもとパレスチナへの侵攻・爆撃が始まり、今に至るまでずっと続いている。

BBCでは連日現地の状況が伝えられ、各地で停戦を求めるデモが開催されている。

一方で、イスラエルとの政治的・経済的な結びつきの影響で、企業や大学で表立ってイスラエルを批判できない構図が作られていたのも確か。「この企業はイスラエルを支援しているので不買対象」というリストがよく流れてくるがその数の多さに驚く。

 

これは大学や人権センターも例外ではなく、一度開かれたパレスチナに関するレクチャーでも「ハマスも国際人道法違反だからどっちもどっち」という及び腰の議論がなされていたり、何かしらの声明やアクションを出すのにとても多くの時間がかかっていた。(あとから聞いたがやはり様々な通達や制約があったようだ)

やはり人権センターであっても組織の論理からは逃れられないのだと思って少なからず落胆したし、怒りを見せる学生もたくさんいた。

人道と平和を守るはずの国際機関でもアメリカの反対で停戦決議が(先日、「棄権」によりようやく決議されたが)ずっと決まらなかったり、あたりまえに国際社会が総力を挙げて止めるべき人権侵害がずっと野放しになっている様子を目の当たりにした。

日本はどうしても物理的に遠いし、報道も少ないので関心を持ちづらいと思う。以下はメジャーな停戦署名や寄付先だが、これ以外にもたくさんあるので、ぜひ調べた上で署名や寄付をしてほしい(寄付は確定申告すれば税控除も受けられる)。

 

停戦を求める署名

https://chng.it/Mw9WZnbRW4

UNICEFへの寄付

https://www.unicef.or.jp/kinkyu/gaza/

WFP(世界食糧計画)への寄付

https://www.jawfp.org/oneshot?btn=LPEMpalestine&_ga=2.138017648.1557430633.1704030225-1881487893.1704030224

 

今起きているパレスチナへの侵攻・ジェノサイドだけでなく、ロシアのウクライナ侵攻も解決していないし、日本やイギリスにも問題がたくさんあって、安心して年を越せない人がたくさんいる。

私はこういう人々の役にほとんど立っていないどころか、実績的には1人たりとも救っていないという状況に絶望しそうになる。でもだからといってそれが目の前のことをおろそかにする理由にはならないし、ましてや布団を頭から被って現実に目を瞑り、問題が存在しないことにしたり、行動する人を偽善だと口走るなんてもってのほか。

だから、大学が不足していたり弱腰な点をみとめながらも、それで全てを否定するわけでなく、知識と影響力を増やすために来年も勉強するし、色々な署名や寄付やデモや不買運動にできる範囲で参加する。うざがられるかもしれないけどSNSでもシェアする。私たちにできることはきわめて小さいけど、ゼロではないと信じている。

満ち足りた生活をしている私がいうのも傲慢かもしれないが、困難な状況にある人たちに、冷たい雨ではなく、癒やしと慰めが降り注ぎますように。

 

それでは良いお年を。